LANDISK製品の障害
LANDISK(ランディスク)シリーズはI-ODATA(アイオーデータ)社から販売されているNASで、LANDISKシリーズは主にオフィスでファイルサーバとしてよく使われていると思いますが、製品自体が安価になり個人でNASを利用されている方も多いのではないでしょうか。
NASを使えばタワー型サーバを導入するより簡単に共有フォルダが利用でき、ディスクデータ保存容量や各RAID構成について、幅広い選択肢の中から選べるのも魅力ですが、特にファイルへのアクセスが高速というモデルもあります。
またNASは基本的にLANケーブルで接続し使用しますが、LANDISKシリーズにはUSB接続が可能なものもあります。
製品自体も安価で誰でも簡単に導入がおこなえ利便性が高い製品ではあるのですが、精密機器であるため取り扱いに注意していても障害が発生してしまうことは避けては通れません。
今回は障害が発生したランディスクからデータを復旧させる方法をご紹介します。
目次
1-ランディスク構成台数
1-1-1台構成LANDISK
1-2-2台構成LANDISK
1-3-3台以上構成LANDISK
2-よくある障害内容
2-1-アクセスできない原因
2-2-RAID崩壊によるアクセス障害
3-リビルド作業が危険な理由
4-LANDISKからデータを取り出す方法
関連の記事・対処法など
ランディスク構成台数
LANDISKシリーズにはHDDが1台構成のモデルから複数台搭載されているモデルがあり、複数台ハードディスクが搭載されている製品はRAIDを組むことができます。
複数台構成の中にも2台構成、4台構成とあり、それぞれ組めるRAIDも異なります。
1台構成LANDISK
ハードディスクが1台しか搭載されていないランディスクは、RAIDを組むようなメディアではないため、小規模な環境で利用し運用されていることが多い製品でもあります。
ただし、冗長性が無いため常にデータのバックアップを取っておかなければなりません。
2台構成LANDISK
ハードディスクが2台搭載されているランディスクでは、RAIDを組むことが可能で主にRAID0(ストライピング)RAID1(ミラーリング)のRAIDレベルを利用し運用されていることが多いと思います。
RAID0は同ハードディスク容量の2台(または2台以上)を仮想的に組み、1台のハードディスクとして利用が可能であるため、1台では小容量のHDDであっても大容量のデータ保存領域が確保できるRAIDシステムとなります。
RAID1は同ハードディスク容量の2台で組むRAIDシステムで、HDD1台分の容量を犠牲にすることにより、同データを各ハードディスクに保存し、その名の通りミラーリングをおこなうRAIDシステムです。
3台以上構成LANDISK
ハードディスクが3台以上搭載されているランディスクは、2台搭載で組むことができるRAID0に加え、RAID5、RAID6のRAIDレベルを利用することができます。
また、販売されている製品は4台構成が主流であり、主にRAIDレベルはRAID5で構成されています。
RAID5は分散パリティが生成される他、データの読み込み、書き込みもHDDの台数が増えるほど高速になるRAIDシステムです。
RAID6も同様に分散パリティが生成されるのですが、2重分散パリティとなるためRAID5よりも冗長性が高く、RAID5と同様にHDDの台数が増えるほど高速になるRAIDシステムです。
よくある障害内容
内蔵ハードディスクが単体、複数台に問わず、LANDISKでよくある障害内容に「アクセスができない」というものがあります。
「NASへアクセスができない原因と復元方法 LinkStation TeraStation LANDISK」の記事でも紹介している内容で、USB接続ハードディスクでもよくおこる障害でもあるのですが、LAN接続であるNASは特に多い障害内容の一つでもあり、軽度な物から重度な物まで幅が広いため、個人の対応で直した経験がある方もおられるのではないでしょうか。
個人で対応ができる場合は軽度な障害であることが多く、主にファイル損傷によるシステムエラーが考えられます。
単純なシステムエラーであれば問題となるシステムファイルを正しいものに上書きするだけで済むのですが、システムファイルが保存されているデータ領域、つまりセクタ領域に不良セクタが蔓延していることが原因となると、システムファイルを保存することができないため、修復が不可能となり直すことができない場合もあります。
アクセスできない原因
アクセスができなくなる原因は複数存在するので断定できるものではありませんが、主に内蔵されているハードディスクの損傷によるものが非常に多く、場合によってはハードディスクが物理的に壊れていることが原因であることも珍しくはありません。
アクセスできない原因を特定するにはケースまたは筐体からハードディスクを取り出し、通電をおこなうことでHDDの挙動を確認する必要があります。
ただしこの作業にはリスクがあり、「RAID障害時、注意すべき4つのポイント」でも紹介していますが、場合によっては状態を悪化させてしまう危険があるため注意してください。
RAID崩壊によるアクセス障害
RAIDを組んで利用している製品ではRAID構成が崩れ、RAIDシステムが破綻しアクセスができない障害があります。
また、冗長性を持つRAIDレベルであっても場合によってはアクセスができないこともあり、「冗長性のあるRAIDだから安心」というわけでもないのが現状です。
RAID崩壊してしまった製品を元の状態に戻すにはリビルド(再構築)をおこなうことで解決することがあり、この方法はメーカーからも推奨されている復旧方法の一つでもあります。
しかし、「データ復旧の事例実績や流れRAID崩壊リビルド失敗RAID(レイド)」でも紹介しているように、リビルド作業はとても危険な作業でもあります。
リビルド作業が危険な理由
リビルドが失敗する主な理由にハードディスクの劣化が原因で状態が悪化する傾向にあります。
これは使い始めてから特定のハードディスクに異常は発生する間、異常を発生していない他のHDDも同等の消耗頻度となっており、リビルド作業をおこなってしまったことにより、異常を発生していなかったハードディスクに負荷を与えたことで、リビルド作業が失敗しリビルド前よりも状態が悪化してしまうことは少なくはありません。
また、システムの異常や筐体異常によりリビルド作業が中断され、中途半端にシステム構築されてしまった場合は、プロである復旧業者でもデータの取り出しが困難となることもあります。
リビルド作業は直る可能性よりも状態を悪化させてしまう方が多い作業となるため、基本的にはおすすめの出来ない修復作業といえます。
LANDISKからデータを取り出す方法
個人で対応できる方法はデータ復旧ソフトを利用することで、データの取り出しが可能な場合もありますが、障害内容よってはデータの復旧ができないものや、ハードディスクを物理的に壊してしまう可能性もあるため、HDDの知識がない方や不安に思われる方は作業はおこなわず、弊社のような復旧業者へ問い合わせるようにしてください。
LANDISKでもハードディスクが単体のものであれば、パソコン内蔵HDDやUSB接続の外付けHDDと同様な方法でデータの復旧が可能となります。
ただし、NASの場合はファイルシステムがLinuxのOSを採用しているため、どのデータ復旧ソフトでも対応ができるわけではありませんので、必ずLinux系ファイルシステムが利用できるソフトウェアを選びましょう。
複数台搭載されRAIDを組んで使用していた場合のデータ復旧方法は特に専門の知識が必要となります。
また、データ復旧ソフトでもRAIDを対応しているソフトは少なく、対応していたとしても汎用性がないため、個人での対応では困難であると思われます。
無理な作業をおこないデータが完全に消失してしまうリスクを避けるには、弊社のような専門の復旧業者へ問い合わせるか、依頼をするようにした方が無難であることは間違いありません。
弊社ではHDD(ハードディスク)、SSD、USBメモリ(USBメモリー)SDカード、microSD(マイクロSD)、CD、DVD、ビデオカメラ 等、数多くの取扱実績データ復旧実績もございますので、大阪・京都・兵庫だけではなく、全国のデータの復旧・復元でお困りの際は、是非ともご依頼をよろしくお願いいたします。
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