RAID※は複数台のHDDを組み合わせてドライブ認識させ、データを管理するストレージです。複数台を組み合わせることで冗長性を高め、データのやり取りを高速化させたり、ミラーリングによるデータ管理を行うことからオフィスや複数の共有ファイルを使用する際に使用されます。
※Redundant Arrays of Inexpensive Disksの略称
バッファローのNASは「リンクステーション」、アイオーデータのNASは「LANディスク」といった筐体がございます。
複数台のパソコンで同じデータを使用したり、データのやり取りを行う際にネットワーク接続で管理できるストレージをご使用されている会社も多く、不具合が発生した際やデータが見れなくなった際にどのように対処すればいいのか等ご相談を頂いております。
【RAID崩壊】によりデータが見れなくなったり共有フォルダ・ファイルにアクセスできなくなる原因と対処法についてご説明いたします。
目次
1-RAID崩壊での対処法
-2台のHDDをRAIDとして使用している
-4台以上のHDDをRAIDとして使用している
-RAID崩壊の場合
2-RAID崩壊とは
-リビルド
3-RAID崩壊が発生する故障原因
4-RAIDをご使用する際の注意点
5-RAID崩壊時の復旧方法
6-弊社の復旧事例
7-まとめ
【RAID崩壊での対処法】
一度RAID崩壊が発生してしまうと、ご使用のパソコンから共有フォルダへのアクセスが行えずデータの取り出しは行えません。
適切な対処を行うことで、被害を最小限に止める事が可能です。
通電のご確認
まず、電源を正常な状態で落として下さい。動作が完全に止まったのを確認し、再度電源を入れて起動が確認できた場合は必ずバックアップをお取りいただきデータを取り出してください。
再度電源を入れても動作が確認できない場合、必要以上の通電はお控え頂き、メーカー又は専門の復旧業者にてデータの取り出しを行う必要がございます。
RAID崩壊自体はシステム側でのRAID構成に破損が見られる状態となりますが、ハードディスク自体は正常に動作する場合デーtあの取り出しが可能な事もあり、適切な処置を行うことでよりデータ復旧が行える状態となります。
ご自身で復旧を試みられる方もいらっしゃいますが、システム以外の部分や筐体、ハードディスク本体に損傷があった場合、通電を行い続けると状態が悪化してしまう危険性もありますので、ご注意ください。
2台のHDDをRAIDとして使用している
内蔵ハードディスクが2台の場合、一般的に「RAID1」もしくは「RAID0」でご使用されている事が多く、RAID構成により復旧を行う方法が異なります。
RAID1の場合、ミラーリングを行っている状態でのご使用となります。1台のハードディスクに異常があり、エラーが発生している状態でもデータを管理しているハードディスクが2台になるのでどちらかのハードディスクが正常であればデータ自体は復元可能な状態と言えます。
RAID1ミラーリングでのご使用の場合、新しいハードディスクをスペアドライブとして認識出来れば、ミラーリングを再構築し再使用が可能となります。
RAID0の場合、データを分散し保存しているため1台でもハードディスクから不具合が発生するとデータのお取り出しが困難となります。
分散したデータは1台のハードディスクからは取り出せず、ハードディスクの状態が物理的に損傷していた場合、復旧作業として解体を行う必要も出てまいります。
解体を行った場合どのデータ復旧会社でも高額な費用が掛かりますのでご使用には十分に注意した方が良いでしょう。
4台以上のHDDをRAIDとして使用している
4台以上のRAIDは主に「RAID5」「RAID10」「RAID0」でご使用されている事が多く、RAID0以外の構成では、ハードディスク1台の不具合の場合において新しいハードディスクと取り換える事で再構築し認識する可能性もございます。筐体HDDアクセスランプの点灯や点滅回数などでエラー状態が確認できる物も多く、不具合後もご自身で対処できる内容となります。
RAID崩壊の場合
どのHDDからもエラーが確認できずRAID崩壊が発生してしまった場合は、通電せずメーカーや専門の復旧業者へご相談ください。RAID崩壊の場合、データ自体も破損してしまっている可能性もあります。RAIDの再構築には高度な高度な技術を要する為、ご自身での復旧はほとんどの場合状態を悪化させてしまう事が多いです。
また、パソコンからアクセスした際にエラーメッセージすら表示されず、状態が分かりにくくなってしまっているばあいもございます。
復旧ソフトの中にはRAID構成をリビルドさせる機能を持ったものもございますが、間違えて作業を実施してしまうとデータ破損にもつながり大変危険です。
【RAID崩壊とは】
RAID※Redundant Arrays of Inexpensive Disksの略称とは、複数台のHDDを1つのストレージとして認識させデータを管理する方法(仕組み)です。複数台のハードディスクにデータを分散し冗長性を高めデータのやり取りを高速化させたり、障害時におけるデータ管理が行える筐体となります。NASの筐体やサーバー等で使用されておりネットワーク接続による共有データを管理できる製品となります。
RAIDの構成にはいくつか種類があります。
RAIDの構成に関しては「ネットワーク対応のハードディスク(NAS・RAID)が突然アクセスできなくなってしまった時の原因・対処方法」をご確認下さい。
RAID崩壊とは、ハードディスクが読み込めなくなったり筐体に不具合が生じた際に、構成されているRAIDが読み取れなくなってしまいデータにアクセスできなくなってしまう症状です。
RAID崩壊時はデータの取り出しを行う復旧作業が必要となりますが、ご自身で行う場合間違った方法を実施されてしまうとデータ破損に繋がりますのでご注意ください。
リビルド
リビルドとは、現在のディスク構成に変更があった場合、構成を破棄し新たにビルド(再構築)する方法です。
RAID5においては1台のハードディスクからエラーが発生した際、その一台を新しいHDDを入れ替える事で再構築し使用する事が出来ます。
2台以上のHDDから障害が発生した場合、リビルドを行うことはできません。たとえ実施が出来たとしても、データが完全に復元出来ず破損してしまう可能性もございます。
【RAID崩壊が発生する故障原因】
RAID崩壊が発生する原因としては、やはりハードディスク内蔵という事もあり、衝撃や熱、磁気等での崩壊が原因となる事が多いです。RAIDでご使用のデータは内蔵ハードディスクへのダメージが、全体のデータを見れない状態にしてしまうということになります。
大きな筐体では落下等での衝撃による不具合でのご依頼はあまり無いのですが、ハードディスクの劣化、熱による不具合が大変多くいただいており、原因としては筺体周りの塵埃等が冷却ファン等をふさいでしまい、熱が籠りハードディスクが悪化するといった傾向にあります。
複数台のHDDを内蔵している筐体では、熱が発生した際HDDへのダメージが通常の外付けハードディスクよりも不具合発生の原因とも言えますので、筐体の塵埃を小まめに掃除する事も大事です。
また、リビルドを行う際もご注意ください。リビルドを実行した際、新たにエラーが発生することや、ハードディスクへの負荷が原因で別のHDDがダメージを受けてしまう事もございます。
【RAIDをご使用する際の注意点】
共有ファイルや特に大切なデータを保管する場合、必ずバックアップをお取りいただきご使用ください。万が一データが見れなくなってしまってもバックアップがあれば復帰するのに必要な時間も諸経費も短縮できます。
RAIDの構成としては、大容量のデータを扱わない限りは2台構成の「RAID1」をお勧めします。ミラーリングを行うことからデータ破損やハードディスクの不具合時に対処しやすく、ご自身でデータ管理する上でも安全な構成だと思います。ですが、パソコン周辺機器全般に精密機器ですので、筐体への衝撃等で不具合が発生したり、ご自身でデータの取り出しが行えなくなる可能性もございます。
RAIDをご使用の場合、内蔵HDDのストックを保持する事や、バックアップを別のストレージに保管する事がなにより安全なご使用方法かと思います。
RAIDを使用するメリット
大容量のデータを保管する場合、冗長性を高めデータのやり取りの高速化が見込めます。
ネットワークで共有し、データの管理が行えます。
構成によってはリビルドが行え、故障したHDDと新しいHDDを入れ替える事で使用できる。
RAIDを使用するデメリット
内蔵HDDを複数台使用する為、通常の外付けハードディスクよりかは高価なものが多い。
障害が発生しても、1台のみの場合エラーが見られずアクセスもできてしまう構成があり、不具合に気づかない事もある。
RAID0のように1台でも不具合が出てしまうと、全く認識できない構成もある。
【RAID崩壊時の復旧方法】
ご自身でデータの復旧を行う際必ずご注意ください。
RAIDにて管理されているデータは直接パソコンに繋いでもデータは見れません。データ復旧専用のアプリケーションでもRAIDに対応したものだと高額なものが多く、ソフトを購入したは良いが復旧が出来ない事もございます。また、環境によってはハードディスクへ高負荷がかかってしまい、さらに状態を悪化させる危険性もあります。ハードディスク本体が悪化してしまうと、データの復旧作業が行えなくなったり、最悪データ破損により取り出せない状態に陥る可能性もございます。
RAID製品でデータ復旧をご希望の場合は是非弊社復旧サービスをご検討ください。
データ復旧に費用はホームページの復旧費用をご確認ください。
【弊社の復旧事例】
どのようなRAID構成であっても、弊社では復旧事例もあり安心してご相談いただけます。RAID構成のハードディスクで不具合がございましたらお気軽にご相談くださいませ。
特にバッファローの外付けHDDをご利用の方からのご依頼が多く復旧事例も多数ございます。
バッファロー
・HD-WL6TU3/R1J ・LS420D0402 ・HD-W2.0TIU2/R1/RAID1
・TS-I4.0TGL/R5/RAID5 ・HDL2-AH6.0/RAID1 ・HD-QL8TU3/R5J/RAID5
アイオーデータ
・HDS2-UTX6 ・HDL-XV8W/RAID5 ・HDL-XV4W/RAID6
・HDL2-S2.0/RAID1 ・HDL-GT4.0/RAID5 ・HDL2-A4.0/RAID0
【まとめ】
RAIDでご使用のHDDに不具合が出てしまった場合、適切な対処を行って下さい。まずは電源を切り、不具合が出ている原因となる部分のご確認を行って下さい。【RAID崩壊】による不具合が発生した場合、早急にデータをお取り出しするご必要がございます。
ご自身での復旧作業や、他社でのご診断結果にご満足いかない場合は是非弊社復旧サービスにご相談くださいませ。
災害時に不具合が発生してしまったハードディスクでも復旧事例がございます。まずはデータのお取り出しが出来るかどうかご診断いたします。
Baffalo製品やアイオーデータの筐体での復旧事例も多数あり、弊社ではまず復旧が可能な状態かどうか診させて頂きお見積りをお出ししております。
また、ご自身でデータ復旧を試みたが「復旧が出来なかった」「状態が悪化してしまった」等の場合でも無料でご診断いたします。
RAIDでのデータ管理においては、必ずバックアップをお取りいただき、障害発生時に備えておくことが必要です。
リペアのハードディスクはもちろん、データ自体を別のストレージにバックアップしておくことでご自身での復旧作業も手軽に行え、単体でのデータ管理よりも安全です。